コーヒーで着物を汚してしまったら、まずはコーヒーをティッシュで吸い取ります。その後、ベンジンと水を使って応急処置を施すのですが、自分でコーヒーの汚れをキレイに落とすのはハードルが高いようです。では、なぜ難しいのか、どうすればいいのかを紹介します。

着物についたコーヒーの成分とは

着物の汚れには、水性、油性、水性&油性の混合タイプがありますが、コーヒーは水性&油性の混合タイプとなります。

コーヒーは水性の汚れでは?と思いがちですが、コーヒー豆が持つ油脂がわずかですが含まれていること、コーヒーといってもミルク入りやカフェラテなどの場合、ミルクの油分も入っているため、水性&油性の混合タイプとなります。

着物にコーヒーがついた時の応急処置

コーヒーで着物を汚してしまったら、まずはティッシュでコーヒーを吸い取り、水で濡らして固く絞ったタオルなどで軽く叩いて汚れを吸収させます。

自宅に戻ったら、ベンジンで油性シミを処置し、さらに水性シミの処置をするのですが、コーヒーは天然染めの染色剤に使われるほど強い色素を持っているため、汚れを落としきれない可能性が考えられます。

また、応急処置を施す前には必ず、着物の見えない部分を水で濡らしたタオルで叩き、変色や縮みがないかを確認。着物に変化が出るようなら、コーヒーを吸い取るだけにして、そのままクリーニングへ出しましょう。

汚れが広範囲なら早めにクリーニングへ

水で濡らすと縮んだり変色の可能性がある正絹やウールの着物は、最初からコーヒーを吸い取るだけにして、すぐにクリーニングへ。

コーヒーで着物を汚した範囲が広い場合や、コーヒーをこぼしてから時間が経ってしまった、その場で処置したままになっていたという場合も、自宅で無理に落とそうとせず、できるだけ早く着物専門のクリーニング店に持って行きましょう。

このとき、「丸洗い」だけでなく「染み抜き」もお願いすることが大切です。