お正月や成人式等で振袖を着たら、保管する前にクリーニングでキレイにしたいところ。「でも振袖のクリーニングって、値段はいくらするの?」「安いお店を選んでも平気?」と、クリーニングの費用やお店選びに悩んでいる人も多いのではないでしょうか?

今回は振袖のクリーニングにかかる費用について、よくある3つの疑問にお答えし、くわしく解説していきます。

「きものSalone」の編集長がオススメする着物クリーニングはここ。 きものtotonoe 


「きものSalone」の編集長がオススメする
着物クリーニングはここ。
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振袖のクリーニング費用の相場はいくら?

振袖クリーニングの値段は「どのメニューを行うか」によっても変わってきます。ここでは振袖をクリーニングに出す人の多くが選ぶメニュー「着物丸洗い」の費用・値段の相場を見てみましょう。

着物丸洗いとは何?

着物丸洗いとは、洋服でいうところの「ドライクリーニング」のようなもの。水を使わないので、振袖等の水洗いできない正絹着物(シルク100%の着物)も洗うことができます。

各シーズンの終わりや、振袖・喪服等のしばらく着る予定が無いフォーマル向け着物は、タンスにしまう前に「着物丸洗い」に出した方が安心です。

振袖クリーニング「丸洗い」の値段の相場

着物丸洗いの値段の相場は、7,000円台~15,000円台前後となっています。ただ最近では価格の差がさらに広がっており、さらに安い値段をウリとするお店もあれば、丸洗いの料金だけで18,000円~20,000円以上かかる高級系の専門店もあるようです。

「振袖」の丸洗いの値段を要チェック!

着物の丸洗いの値段設定は、「着物の種類」や「生地」等によって変わることもあります。

<<きもの丸洗い料金の設定例>
・着物の種類によって丸洗い料金が変わる場合(振袖、訪問着、留袖等)
・着物の生地(繊維)によって丸洗い料金が変わる場合(正絹、綿、麻、ポリエステル等)
・装飾・加工によって丸洗い料金が変わる場合(金箔、銀箔、刺繍等)
・着物や生地の種類に関係なく、料金が一定の場合

着物の種類で「丸洗い」の料金が変わる場合、「小紋(こもん)等の普段着着物」→「訪問着(ほうもんぎ)」→「留袖(とめそで)」→「振袖」の順で値段が高くなることが多いです。

またポリエステル等の化学繊維の生地は料金が安く、正絹(しょうけん・シルク)の方がクリーニングの値段は高くなります。金箔(きんぱく)・銀箔(ぎんぱく)や刺繍(ししゅう)といった特殊な加工をしてある場合、丸洗いの値段をさらに上げるクリーニング業者もあります。

「着物丸洗い」の最安値段が6,000円で「安い!」と思ったら、実際には「正絹の振袖」の丸洗いの値段は9,000円だった…といったケースも。振袖をクリーニングに出す時には、値段を見る時に料金体系をしっかり確認することが大切です。

「料金一律」のお店であれば、振袖でも普段着着物と同じ値段でクリーニングをしてもらえます。反対に「種類別」の場合には料金表をよく見て、「振袖」の費用の部分をチェックしましょう。

「着物丸洗い」でシミのついた振袖もキレイになる?

シミの種類や大きさによっては、「着物丸洗い」だけでは振袖がキレイにならないこともあります。この場合には「丸洗い」とは別に「シミ抜き」のための振袖クリーニングの費用が必要です。

「シミ抜き」しないといけない振袖の汚れとは?

上でご紹介した「着物丸洗い」は、石油系の溶剤を使って着物を洗うクリーニングの方法。そのため食べこぼしのシミやメイクのシミといった「油溶性のシミ(油に溶けやすいシミ)」で軽いものなら、着物丸洗いでもある程度は落とせます。

反対に、以下のような「水分の多いシミ」や「特殊なシミ」は、丸洗いではキレイにできません。

【着物丸洗いでは落とせない汚れの例】

・紅茶やコーヒーの汚れ
・果汁(ジュース等)やワインの汚れ
・ボールペンや墨の汚れ
・泥汚れ・砂の汚れ
・雨シミ・水によるシミ
・汗によるシミやニオイ
・カビによる汚れや変色 等

この他、直径3センチを超える大きなシミ、付いてから時間が長く経った古いシミ等も「着物丸洗い」だけではなかなか落とせません。このような場合、手作業での「シミ抜き」をしてもらう必要があります。振袖のクリーニング費用を計算する前に、振袖の状態をチェックしてみましょう。

振袖クリーニング「シミ抜き」の費用・値段は?

振袖クリーニングの「シミ抜き」の値段は、「丸洗い」とはちがって「費用の相場がいくら」と言えないところがあります。これは色々な条件で、シミ抜き値段が大きく変わってしまうためです。

【シミ抜きの費用・値段が変わる例】

・何センチくらいのシミなのか(シミの大きさ)
・付いてから新しいシミなのか、古いシミなのか
・地色の部分のシミか、刺繍(ししゅう)や柄(がら)の部分のシミか
・インク等の取るのが難しい種類のシミか 等

「見積もり」を出すクリーニング業者を選ぼう

上記のように「シミ抜き」については、着物をクリーニングに出す前に値段を細かく確認することがなかなかできません。かと言って、全部をシミ抜きされてから高いクリーニングの値段を請求される…というのは困りますよね。

こんなトラブルを避けるためにも、振袖をクリーニングに出す場合には「見積もり(みつもり)」を出してくれる業者を選びましょう。

「見積もり」とは、お店側が着物の状態をチェックし、「振袖クリーニングの値段はこれくらいです」と大体の金額を作業前に教えてくれること。お客さん側が費用に納得してからクリーニングの作業に入ります。見積もり無しの業者よりも、安心して振袖をまかせられますよ。

振袖クリーニング、安い店と高い店ならどっち?

「着物丸洗い」の項目で振袖クリーニングの費用・値段の相場を読んで、「どうして安い店と高い店にこんなに違いがあるの?」と考えた人も多いはず。たしかに洋服の場合に比べ、着物クリーニングは店舗による費用・値段の開きが大きめです。

振袖をクリーニングに出す場合、値段が高い店と安い店、どちらを選べばよいのでしょうか。

専門業者の方が振袖クリーニングの値段が安い?

「呉服店(きもの販売店)」や「百貨店」でも、振袖のクリーニングを受け付けるところはあります。ただこのような店の場合、値段は高くなりがち。販売店が直接クリーニングするのではなく別の業者に預けるため、手数料やマージンが発生し、料金値段に上乗せされるのです。

また洋服を扱う一般的なクリーニング店で「きもの受け付けます」と言う場合も同じこと。受付はするものの、実際のクリーニングは着物専門業者に回すケースがほとんどです。その分だけ「振袖クリーニング」の値段設定は高い傾向があります。

つまり「値段が高ければクリーニング技術が良いお店!」とは言い切れないのです。反対に、着物向けの技術を持つ専門店に直接お願いをした方が、振袖クリーニングの費用を安い値段におさえられる可能性があります。

安いばかりじゃダメ?激安振袖クリーニング店に注意

「相場よりも振袖クリーニングの値段が安いお店を見つけた!」と思っても、料金だけですぐにお店を決めるは考えもの。同じ「着物丸洗い」でも、クリーニング業者によって内容は大きく変わってきます。

【NGなクリーニング店の例】

・着物を何着もまとめて洗っている
・洗濯時にネット等を使わない
・石油溶剤を繰り返して使用している
・丸洗い前の「下洗い」をしない

このような洗い方では、「振袖を丸洗いした」とは言えるものの、袖(そで)の裏や衿元(えりもと)の細かい皮脂汚れ等はなかなか取れません。「クリーニングをしたはずなのに、袖の黒ずみが汚いまま」「一年すぎたら振袖が黄ばんだ」といったケースも多いのです。

せっかくクリーニングに出しても、振袖の汚れがキレイに取れない状態のままでは意味がありませんよね。

また超・激安店の場合、キチンとした技術者もおらず「そもそもシミ抜きのメニューがない」といった店もある様子。クリーニング業者の公式サイト等をよくチェックして、「どんなふうにクリーニングをしているか」「細かいメニューがあるか」「連絡はこまめにくれるのか」といった点も確認しておきましょう。

<<おわりに>>
今回解説した振袖クリーニングの値段やお店選びのポイントをまとめると、以下のようになります。

・着物丸洗い(振袖・正絹着物の場合)の料金は相場の範囲内?
・シミ抜き・カビ取り等の追加メニューはある?
・見積もりを先に出してくれる?
・着物専門のクリーニングのお店?
・振袖クリーニングのプロセスが公式サイトで見られる?

これらをクリアしたお店なら、値段の面だけでなく、振袖の仕上がりの面でも満足いくことでしょう。


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