ワインを着物にこぼしてしまったら、乾いたハンカチなどで軽く水分を吸い取ることが大切です。ワインをおしぼりやウエットティッシュで拭いてしまうと、被害が拡大したり、着物が変色することも。では、どう対処すればいいのでしょうか。
目次
着物についたワインの成分とは
着物の汚れには、水性、油性、水性&油性の混合タイプがありますが、ワインは水性タイプの汚れになります。
着物にワインをこぼした時の応急処置
ワインを着物にこぼしてしまったら、ティッシュやハンカチで吸い取ります。
慌てておしぼりやウエットティッシュを使用するのはNG。これらに含まれている漂白成分やアルコールなどの影響で、色落ちするなど被害が広がる可能性があります。
応急処置後は着物の汚れの下にタオルを敷き、水を白いガーゼに含ませて上からやさしく叩き、下のタオルにワインを吸収させます。
このとき、事前に水を含んだガーゼで、着物の裏などの見えない部分を試しに叩いてみましょう。生地が縮んだり変色するようなら、自宅での処置は止めてクリーニングへ。
時間が経つと取れないシミになることも
ワインの場合、大切なのはできるだけ早く処置をすること。
ワインにはアントシアニンという植物由来の色素成分が含まれているため、着物についたワインが乾くと、この色素成分が生地に定着して染み込んでしまいます。
染み込んだ汚れは漂白などの対処が必要になるため、自宅での処置では手に負えません。
正絹の着物は一刻も早くクリーニングへ
着物についたワインの汚れは、「丸洗い」に加えて「染み抜き」で対処します。
それでは落ちないほど汚れがひどい場合には、「洗い張り」や「染色補正」をすることも。
とくに、自宅での処置が難しい正絹の着物にワインをこぼしたら、一刻も早く着物専門のクリーニング店にお願いしましょう。